モスキート音

数ヶ月前に、エクセシオールコーヒーで朝食を食べていた。店内には他に客がいなかったので、イヤホンもしないで英語のアプリをやっていた。流石に、小声で発音していたのだが、何時もよりも得点が高い。そのうちに気がついたのだが、小さい音声の方が聴き取りもしやすい。

それで納得した。どうやら自分の耳は音量に対してのチューニングが合っていなかった。耳が力んでいるというのも妙な表現だが、そんな感じ。外に出たら、電車の踏切の音がやたらに大きく聴こえて新鮮だった。

仕事柄、手指が力まない様にするのは習慣だが、耳にも同様の感覚がある事には気がついていなかった。それから何か月か経つのだが、おもしろい事にモスキート音が聴こえる様になった。一年ほど前に、自由が丘のTSUTAYAの近所ではモスキート音が流されていると人から教えられたので、わざわざ確認しに行ったのだが、その時にはサッパリ聴こえなかったのだ。

耳は脊椎だと頸椎4番が司っている。ただ、そこを調整して、耳が良くなるという実感がイマイチないな。それよりは、耳の上の頭蓋を叩くと、聴力の状態が分かる。老人性難聴だと、そこを指先で叩くとボスボスと鈍い音がする。耳の左右差の大きいケースが多い。施術ではその音を参考にして、耳を調整していく。いや、そもそも、叩打音が聴こえないよという話もあるかもしれない。

耳年齢のチェック動画。テストの精度は知らないので、お遊びで。結果は、スピーカー環境に依存する様な気もする。

脳科学者は毛生え薬を使わない

薄毛を改善する為の施術を工夫している。

元々は自分の為に工夫した方法だ。5年ほど前に、怪しい時期があったのだが、これで回避した。ホルモン系を刺激する。男性の本式の薄毛には厳しいが、婦人科系の手術をした女性には評判が良い。術後に髪の毛が抜けやすくなるのだが、髪の状態を調べてみると、頭の左右で髪の状態が異なっていて、片側だけ細くなっている事がある。そちら側に栄養を運ぶと、髪が太くなる。

そんな話をしていたら、脳科学者には毛生え薬を使わない人が多いと教わった。何それおもしろいと詳細をお尋ねしたところ、首から上の神経幹細胞は共通なのだそうだ。独立採算ではなくて、連結決算。幹細胞の分裂回数は有限なので、髪の為の浪費は避けて、脳の為に幹細胞を節約するという趣旨らしい。例えば、緑内障の薬では睫毛が伸びるけれど、そんな事に幹細胞を消費しないで欲しいという事であった。ディテールがおもしろい。

それは置いても、一般的に薄毛になりやすいのは、洗い過ぎが要因なんじゃないだろうか。髪の脂も髪を保護する為に、ある程度は必要な物のはずだ。ホームレスには禿が少ないではないか。シャンプーを使うと脂を落とし過ぎるので、湯シャンをお薦めしたい。最初はシャンプーなしでは、髪がなかなか綺麗にならないのだが、半年くらい過ぎたら髪質が変わって、お湯だけでもちゃんと綺麗になる。そして、髪に必要な分の脂は残る。その半年を耐えられない方も多いのだが、コツはお湯の温度を44度くらいの熱めにしてみる事だ。ただ、お湯の適温には個人差が大きいかもしれない。

瞬き

夜の暴れん坊将軍が、出会い系サイトで知り合った女の子を連れて施術を受けに来てくれた。なんとその日が初対面だという。

初回のデートがウチというカオスな状況である。既におもしろいのだが、女の子が先に来て、将軍様が遅れてやって来た。その時点では、お二人の面識はない。玄関の開く音がすると、施術を先に受けていた女の子の瞬きがパチパチ増えるので、脚痩せがどうのこうのと話をしながら、吹き出しそうになっていた。

そのうちに、将軍様が待合室で仕事の電話を始めて、輸出がどうのこうのという話し声が聴こえる。すると、イタリア人とのハーフの綺麗な女性なのだが、長い睫毛でまた瞬きをパチパチパチパチと高速でするものだから、とうとう耐えられなくなって吹いてしまった。

施術後、お二人はフカヒレ料理屋へと去って行った。その背を見送りながら、なんとなく狐に化かされた様な気分で、自分も目をパチパチさせてしまった。実は、三者三様に同じ気持ちだったに違いない、というのがこの話の面白味である。

しかし、遊び人ならではの含蓄がある。将軍様からは何人もご紹介頂いたのだが、たまに土壇場でキャンセルになる事がある。それを将軍様に報告したら、お店の1位や2位の娘は約束を守るんだよなあと、呟くので感心したのだ。確かに、1位と2位の女性は来てくれたものである。

ところで、お酒を出すお店でも、トップを取る様な女性は胃がカチカチに固かったりする。気を使い過ぎるからだろう。ついでに、芸能界で働く方や秘書をされている方にも、胃が固いという共通点がある。気が利かないと仕事にならないのだろうが、仕事が出来るのも楽ではない。

勉強

ワクチン接種後の体調不良のご相談が多かった。

肝臓を押さえて薬品の分解を促進しておけば良いだろうという感想を持っていたのだが、数を見て、腰部活点を押さえておけば良いという結論が出つつある。頭痛などは割とすぐに取れる。

腰部活点は腰椎二番の指三本外側にあるツボだ。胃腸の働きを活発にするので、食欲不振の時に刺激する場所として指定されているのだが、自分の所見としては膵に刺激が行きやすいという感想を持ってもいる。押さえる角度にもよるかもしれないが。

もしかしたら、メーカーによって体への出方が違うのかもしれないが、それはまだ分からない。区別がつかない。いずれにせよ、薬品を投与した後の体をこれほど続けて見る機会もないので、なかなか良い勉強になっている。

案外、中毒の急処には出番がない。飲み過ぎで肝臓を腫らしていると、そこが痛んだりするのだが、そういうものでもないらしい。また、注射当日だとリンパ系が張るけれど、普段からリンパ系の働きの悪い体質だと、摂取から数日経ってもまだリンパの独特の張りが残っているみたいな事も観察出来る。一方、同じ注射でも、栄養点滴の類だとそれほどリンパには出ないで、肝臓だけが張るという事も言える。頭にはタバコ中毒の場所があって、タバコを吸い過ぎると頭蓋と皮下組織の間に脂状のものが溜まるのだが、これもまたカテゴリーが違うらしくて、出番がない。これはシックハウスにお悩みの方に使って良かった事がある。

『図説マルマ』 伊藤武

著者の方から送って頂いた。インド伝統医学の書籍だ。マルマは古代の戦傷を元に人体の急所を整理した内容になる。

鍼灸の経穴と比較すると、マルマと位置が重なる場合もあれば、そうではない場合もある。また、経穴が点であるのに対して、マルマは膝自体という様に、面として定義されている場所が多い。

場所への刺激については、経穴が針や灸を使用するのに比べて、マルマにはオイルマッサージで刺激を加える。その際も周辺を刺激して、直接は避けるそうだ。

本書によると、マルマ療法の手順は頭頂部を叩くところから始まる。掌を頭頂に置いて、その上をもう片方の掌で叩くと、体の各部位のマルマが目覚めるとの事であった。それで、自分の頭頂を叩いてみたのだが、効果はまだ分からない。手技の学びは愚直だ。それで、ツボの反応が増したら良し。節操なく真似するだろう。

そういえば、整体の調律点については、上肢その他は点として場所が指定されているが、下肢は面的だ。私的な工夫として、点として整理はしてある。試行錯誤の過程で学びがあり、胃経でも、腿は胃の背部の膵に響きやすいので、足三里と使い分けると便利。

パンジャビ・ダバ

武蔵小杉へ出掛けた。インド•パキスタン料理屋のパンジャビ・ダバが目当だ。ここのビリヤニが旨いので、わざわざ電車に乗って食べに行く。

食べ終えて外に出たら、店頭でインド人の店長とすれ違った。顔馴染みなので、久しぶりに来たけどやっぱり旨いねと伝えたら、俺は旨いと思わないとの返事があって面食らったのだが、一拍置いて、もっと旨くなるからと続いた。料理にもカレーがサービスで付くのだが、この店長、台詞回しにもサービス精神が利いている。

お店はサービス精神が大事だ。手技の仕事は耳に痛くて口に苦い事も伝えなければならない時もあるので、サービス業になってはダメなのだが、やはりサービス精神は大切だ。人は何らかの期待を持って訪ねて来るのだから、それに応えて、気分良くお帰ししたい。

ただ、意外と、自分が何を求めているのか分からない人を見掛ける事もある。例えば、それは美容院で綺麗にしてくださいと頼む様なもので、目標設定としては曖昧だ。その辺り、やり取りをしながら、具体的にして行くのが腕の見せどころなのだが、それが重要だと分かるのに自分は何年も掛かったものである。

高熱

ワクチンを打って発熱した方から、何とかなりませんかとのメールでのご相談だった。

ワクチンに限らず、薬は肝臓で分解して、小水で排泄する。だから、事前に、水を多めに飲んでおいてくださいとお伝えしておいた。酒を抜くのと、趣旨は一緒だ。これはガイドラインでも、普通に言われているのではないだろうか。

ところが、水も飲めなくなって来たという事だったので、コンニャク湿布をご案内してみた。コンニャクをレンジで温めて、火傷をしない様にタオルで包む。それを肝臓の上に置く。

早速、お試しになられたそうだ。ただ、コンニャクがなかったので、サクランボの種を袋に詰めた温湿布を利用されたそうだ。すると、38度越えだったのが、すぐに8分は下がったという話だった。

高熱で辛かったら、自己責任でやってみたら良いかもしれない。

また、ワクチンを打つ場合、一週間前から酒と砂糖は控えておくのがお薦め。どちらも肝臓の負担になるので、ワクチン分の余裕を持つ為だ。

摂取後は、リンパ系が張る。当日のうちにリンパを施術すると、薬が吸収される前に排泄されかねないのだが、実際、しょうもない裏技だ。それをするくらいなら、最初から打たなければ良い。

残暑、夏バテ

今年は夏バテの人をよく見た。暑過ぎて、気温差も激しかった。日差しの落ち着いた今頃になっても、出ている人も多い。

お腹に触ると胃経は固くなっていて、逆に腸は弾力のない感触で、食欲がない。手足の痺れやダルさ、腰痛などの症状が出やすい。関連を連想しにくいのは湿疹で、これは夏バテで内臓が疲れている為だろう。

頭や背中に触って、こもった様な熱さがある場合、それは夏バテを疑う。

若い人で体力があれば、ポカリスエットが効果的だ。3日間、2リットルを飲み続ける。体が欲していれば意外に楽に飲めてしまうだろう。ダルさが取れるはずだ。特に、夏バテの湿疹は夕方以降に痒くなるので、その時間に合わせて飲むと痒がらなくて済む。

高齢者だと、もう点滴を打ってしまった方が早いんじゃないだろうか。栄養の吸収能力が落ちていて、経口摂取では埒があかないケースがある。そういえば、医療機器については、例えば、レントゲンやCTには興味がないな。手技に必要な情報は見れば分かるもの。それよりは、点滴の手っ取り早さに憧れる。

課題

風呂に入りながら、どうしてスポーツ関係者にウケないのかを考えていたのだが、灯台下暗し。スポーツマンの友達が一人もいない事に気がついてしまった。あ、陸上部の友達が一人いた。なんだ、普段の人間関係の延長ではないか。

女友達は芸術系ばかり。男友達はアウトローか大人しいタイプが多くて、どちらも自分の鏡だなという感想がある。付き合う人間の幅が狭過ぎる事を反省すると同時に、そもそも自分からは人にほとんど連絡しないではないか。コミュニケーションの問題だという気がして来た。

開業当初は、相性で仕事をしていた。また、相性の良い相手が集まる様に工夫もしていた。今は老若男女、国籍問わずに、ほとんど誰でも見る事が出来るのだが、スポーツマンは残された課題だ。

業態の問題でもある。療術、リラクゼーション、エステ、ボディワーク、全てに対応するが、どうにもスポーツ整体的な需要には十分に応えられていない。逆立ちしてもマガジンハウスとは仕事が出来そうにないというか、これは仕事上の弱点だ。このピースを埋めたら、業態としては一応の完成だ。

訓練として、スポーツバーにでも出掛けて、スパーリングを繰り返す必要があるのかもしれない。悪い癖で、イチローの本でも読もうかと、また頭でっかちな事を考え出している。まずジムに通えという話かもしれない。

ポカリスエット

先日、手足に湿疹の出た男の子が来ていた。

体を見たら、熱中症気味だったので、お母さんにポカリを買って来て貰って、氷で頭頂部を冷やした。すると、湿疹が薄くなって、気持ち悪さも取れたそうだ。

夏バテで内臓が疲れて湿疹が出ている。梅雨くらいから、たまに見掛けた症状だ。自分も出ていた。

この数日は台風の影響で、陽射しは弱かったのだが、その前には熱中症気味になっている人をよく見掛けた。頭頂部に触れると熱いので、すぐに分かる。放熱が上手くいかなくて、体内に熱がこもっている様な体調だ。お子さんと高齢者がそうなりやすい。今年の夏は暑過ぎるので、陽射しの強い時間帯はあまり出歩かない方が良いかもね。

夏の夜中に脚がムズムズするのも、熱中症の初期症状。これはポカリを飲むと、改善しいやすい。こういう時は、水ではなくてポカリがお薦め。健康志向が強いと塩を摂りそうだけど、わざわざ「ポカリスエット」と指定しているじゃないか。素直に、飲んでみたら良いのだ。

マニアックな事が好きならば、足裏から息を吐く様なイメージで呼吸をすると良い。体の火照りが取れる事でしょう。