腰を決める

腰を決めろという慣用句があるけれど、反り腰と勘違いをしやすい。それだと、重心が浮いてしまって力は出ない。むしろ、仙骨を床方向に押し付ける様にすると、重心は落ちる。立った状態でそれをすると、足裏が床に沈む様な感じがする。

しばらく前に、矢向駅の踏み切りが開くのを待っていたら、後ろから中年男性が走って来て自分にぶつかった。踏切は閉じていたので走って来た理由は謎なのだが、相手はそのまま転がってしまった。腰が決まると姿勢は安定するのだ。

立った状態でそれが出来たら、今度は歩いて同じ事をやってみる。すると、最初はまた体が浮いてしまう。そのうちに、足首や膝を柔らかく使える様になると、歩いても浮かなくなる。

それが出来ると、手の指先まで足腰の力が通る様になる。肩を落としたり、肘を絞めたりといった上半身のコツもあるけれど、やはり腰が大事。指先まで力が通ると、人の前腕でも掴むと指がズブリと肉に沈む。そんな事をしたら痛くてしょうがないので施術の中では力加減をするけれど、ツボを軽く押さえて響かせる為にはこの力の使い方が要る。筋肉を豆腐は大袈裟にしても、コンニャクみたいに柔らかい物として感じる様になる。腕力、指力でやっても効かない。

タイトルとURLをコピーしました