操体法

今日は梁川先生ご一行がお越しで、クライアントの今昔が話題になった。以前は筋肉を伸ばして骨格を矯正したら、それで症状は良くなったが、現代人はそうは行かないという内容だった。

まったくもって同感だ。現代人は神経の緊張が強いので、無自覚に力んでいる。たとえ筋肉をほぐしたとしても、終わった途端にまた力み始めてしまうといった次第だ。だから、神経の緊張を取る様な調整を加えないと、施術が効果を発揮するのは難しい。施術者にとってはこれが案外、手間なのだ。

特にスマホが普及してから、その傾向は顕著だ。交感神経が慢性的に働いていて、リラックスするのが苦手な人が増えている。それによって、従来の手技はその有効性の一部を失っている。手技の現代化が必要になっているのだが、そんなに大層な話でもなくて、要は頭と目を調整すると良い。

ただ、年々、神経の緊張傾向は悪化の一途なので、それでも間に合わない人も出て来ている。対象者の場合、近頃では施術はもう止して、リラックスを習慣づける為の体操というか、演劇のメソッドを参照した脱力法をご案内している。演劇部に入ったら、習う様なやつだ。最初は効果を心配したのだが、意外と成績が良いので、今度はそれを他動的な手技に落とし込む作業をしている。すると結局、操体法と似たり寄ったりのアプローチになるのであった。

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