アン・ライス

実家に置きっぱなしになっていた本が大量に送られて来たので、途方に暮れている。どこに置くのだろう。現実逃避でアン・ライスの吸血鬼物を手に取った。高校の修学旅行の行き返りに読んでいた事を覚えている。

作者の人間観がおもしろい小説だ。登場する吸血鬼達は、聖水や心臓への杭では死なない。死因のほとんどは自殺だ。吸血鬼になった時点で不老となっているのだが、長い人生に飽いて太陽の光に自ら焼かれてしまうのだ。吸血鬼同士の友人や恋人とも、何十年も付き合ううちに、お互いにすっかりウンザリしてしまって、別れてしまう。孤独に耐えられなくなって、見込んだ人間をまた吸血鬼にしてしまうのだが、それもそのうちに関係が難しくなっての繰り返し。作者の念頭には、人間関係の耐久年数があるらしい。一番長生きしている吸血鬼は、自分が人間だった頃の何十代か後の子孫達を援助するのを生き甲斐にして正気を保っているという。原著の刊行は80年代だが、人生百年時代のライフプランを先取りした様なテーマだ。

この小説の一番の問題点は、日本語版の刊行が止まってしまっている事だ。続きが読めない。著者が版元の扶桑社と著作権料でトラブったのが原因らしい。しょうがないので、何年も前に原著のペーパーバックを取り寄せたのだが、腰が重くて読めていない。最近になって、英語の学習アプリをやっているのだが、それはこの本を読む為だったりする。改めて勉強すると、文法の重要性が分かった。後は単語を増やせば、なんとかなる様な気がする。

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