進捗

手技療法の従事者にとって、変形股関節症は難題である。

最近、変形股関節症の人が同時に手指が痛いというので、手指を調整したら同時に股関節の可動域が出るという症例があった。それに驚いて、股関節症の何人かに手指の調整をしてみたら、確かに股関節の可動域が拡がるので戸惑っている。

定石にはないので、メカニズムがよく分からない。どうして効果があるのだろうか。均整法では、上肢と体幹の同一ライン上の相関を説くが、股関節と手指の位置は近い。そのくらいしか理屈が思いつかないのだが、理屈に興味があるというよりも、メカニズムが分かると応用しやすいのだ。

施術上の進捗としては、膝もある。療術では腎と膝の関係はよく言われるのだが、意外と睾丸・卵巣系からも膝の痛みが出るし、副腎からも膝の痛みが出る。以前は腎との相関ばかりを意識していたのだが、意外と複雑だという感想がある。

睾丸・卵巣系由来の膝痛は割に取りやすいのだが、副腎系統のものが厄介だ。更年期に出やすくて、一時的には良くなっても繰り返しやすい。若い人だと効く978ショックも、更年期の人には効きにくい。体の栄養のストックが足りないからだろう。もしかしたら、これは栄養をしっかり摂らないと良くならないのかもしれない。

タイトルとURLをコピーしました