仕事柄、人間関係のご相談を受ける機会は多いのだが、残念な事実として、自分はあまり良い相談相手ではない。
カウンセリングの教育も受けていないし、性格的にも向いていない。傾聴とか出来ない。むしろ、培った人間観察力を活かして、黒ひげ危機一発をやりかねない。手仕事をさせておく方が値打ちがあります。
頻出するアドバイスは別れろで、別ヴァージョンには離れろがある。もう少し高級になると、広い家に引っ越しましょうで、近くて喧嘩になるなら離れたら良いという基調低音がある。
これが、例えば、歯の神経を抜くか悩んでいるという話を聞くと、勿体無い、神経を抜いたら10年くらいで結局は抜けてしまいますよというコメントが出て来る。身体の保守にはこれだけ熱心なのに、どうして人間関係については破壊的なのか。
いやまあ、人間関係にも寿命がある。適度な距離で付き合うなら何十年か続く相性であっても、うっかり近い距離で付き合うと数年で燃え尽きるみたいな事がよくある。敬して遠ざけるを良しとする。
それに、謎があった方が良い。人は似たところで惹かれて合って、違うところで結びつくのではないだろうか。誤解で付き合って、理解して別れるというか。余談だが、ディズニーランドも1日で3分の2しか回れない様に設計されているそうである。浅薄な人間観で失敬。
