認知症

頭の緊張具合は、頭蓋骨を指先で叩いた音で把握出来る。部位によって、それぞれに意味があるけれど、緊張しているとカンカンと高い音がするし、弛緩しているとボスボスと低い音がする。

以前、とある高齢の女性を初めて見た際に、頭頂部が極端に低い音をするので怪しんだ。残念ながら、懸念は当たっていて、毎回、今日が2回目よねとおっしゃるのである。

7回目にして、今日で3回目よねとおっしゃるのだが、そのうちにいらっしゃらなくなったので、今どうされているのかは存じ上げない。それで、良くなったのかというと、多分、そんな事もなかっただろう。認知症の改善例は持たない。

認知症の予防はどうすれば良いのだろうか。一般論で言うと、難聴になると不利だし、車椅子になると更に不利だ。また、以前から一つ考えているのだが、大学教授や官僚の方に認知症が多いという傾向がある。これはスポーツ心臓に近いメカニズムがあるのではないだろうか。

スポーツ心臓は高負荷を掛けないと正常に働かなくなる病気だけど、脳にも同じ事が言えて、激務だった方ほど、退職後に廃用性萎縮が起こりやすいのではないか。急にノンビリした生活は送らない方が良いのかもしれない。

そういえば、先日、認知症の親御さんを介護された方と話をしていて、勉強になった。介護をしていると、親御さんが癇癪を起こすそうなのだ。それで、どうして怒るのかを考えて、子どもを相手にするみたいに注意するのを止めたら、普通にやり取りする事が出来る様になったという話であった。

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