記録と記憶

山下素童氏の文章が良い。

時の流れは優しくて残酷で、傷を癒しもすれば、大事だったはずの人の顔すら朧げになったりもする。みんな食べた昼ごはんまで写真に撮るけれど、それだけでは、記録にはなっても記憶の代わりにはならない。

その点、氏のエッセイはその瞬間を切り取った記憶として、実に瑞々しくて良い。そのうちに、店番をしているというゴールデン街の店を訪ねてみるかもしれない。

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