80代の女性。2か月ぶりくらいにお越しになったら、頬に大きな痣が出来ている。年末に急に出来て、広がって来たとのご相談だった。皮膚科でも分からないというので大層落ち込まれていて、これは皮膚癌かもしれない。私は死ぬ準備を始めましたとのおっしゃり様だった。

確かに、大きな痣だったのだが、仮に皮膚癌だったとしたら、その年齢でそんなに急に進行するはずもない。まあ、まずはやってみましょうという事で、施術を受けて頂いた。体を調べたら、脾臓がつっかえているので、要はリンパが張っているので、それを取り除いた。顔の痣を見たら、術前に青黒かったのが、術後には赤くなっている。体液循環が良くなった為で、これは効きやすいパターンだ。変化が順調だと、翌日くらいにカサブタ様に乾いて来る事が多い。リンパが張っていたのは、おそらく冷やしたせいだろう。防寒と湯船にしっかり浸かる様にご案内した。

その女性がお帰りになられた後にも予約が続いていた。仕事終わりに電話を確認したら、その女性からの留守電が残っていた。内容は家に着いた頃には痣が小さく薄くなっていたというご報告であった。実際のところ、歩くと体液循環が促進されるので、効果には時差が出やすい。

お越しのタイミングが良かった。2週間前だったら、そんなに上手に出来なかったかもしれない。たまたまこの2週間ほど、シミ取りと古傷を薄くする為の練習をしていたのだ。自分の左人差し指に、子どもの頃に肥後守で鉛筆を削っている時に出来た傷痕があるので、それを材料に練習していたのだ。お前は幾つだという話だが。

古傷は難しい。シミも古いのはやはり難しい。特に、高齢者の厚みのあるシミなどはうんともすんとも言わない。今回、即効性があったのは、出来立てのものだったからだ。肌のトラブルについては、基本的にリンパ系を刺激すれば良いのだが、肝斑は肝、目の周囲は腎をやる必要がある。首イボは胃経をやれば良いが、粒状のものについてはそんなに難しいものではない。また、古傷は凝固したものなので、気は入れるよりも抜いた方が結果は良い。

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