先を取る

武術業界で、先を取るとよく言われる。

出来る人に攻撃すると、その機先を制せられてウッという感じで自分の動きが止まる。そこをやられる。手品チックで格好良いのだが、10年以上サッパリ出来なかった。

試行錯誤はした。20年くらい前に、コマ劇の前で殴られ屋の晴留屋明 さんをよく見掛けた。確か、2分3千円ではなかったか。挑戦した事はないのだが、暇な時に眺めていた。それで興味をもって著作を読んだら、額を相手に向けておくのが避けるコツだというので真似をしたりもした。一理あって、額で見るつもりになると、これは眼が力まないので良い。しかし、出来ない。

それが 最近になって、ようやく出来る様になりつつある。当然、 実力差は前提なのだが、突きを速くする練習をしていたら、なんとなく相手の突きが遅く見える様になって来た。特に初速が大事で、これが速いと見え方が変わる。抜き打ちにいきなり突く練習を繰り返したのが良かったのかもしれない。つまり、自分が速く動ければ他人の動きが遅く見えるのであって、純粋な視覚の問題ではない。

人の認知の仕組みについては、発信が出来ないと受信は出来ないのではないか?という仮説を立てていて、その逆ではないという気がしている。

投稿者: hamadakantaro

浜田貫太郎。浜田整体院長。著書に『臨床家のための整体操法入門』たにぐち書店。共著に『息覚』幻冬舎ルネッサンス。寄稿に『安心』マキノ出版。『手技療法』たにぐち書店。