文房具屋でペリカンのスーべレーンを見た。すぐに連想したのはランゲ&ゾーネのランゲ1だ。どちらもドイツのメーカーだけど、毒々しいくらいに絢爛豪華。ドイツに行った事もないけれど、ドイツの本気デザインにはこんなイメージがある。
バウハウスはその反動で出て来たのだろうと想像すると感慨深い。ランゲ1のデザインをバウハウス風に解釈すると、ノモスのラムダになる。
デザインには文脈がある。例えば、金沢の九谷焼や加賀友禅には派手なイメージがあるけれど、土地柄として年間降雨量が日本一の場所なので、一年中、曇天なのがデザインの背景にあるのでないだろうか。空が暗いと、派手なのが映えるのだ。また、京文化が念頭にあるはずなので、それをどう自分達流に解釈するかというのがデザインのコードになっているはずだ。
仕事をしていると、誰しもデザインからは逃れられない。真空から文脈なしに出現する仕事など滅多にないので、大概は先行する商品や会社がある。仕事では、それに対してどの様なデザインをブツけていくのかという事を考えざるを得ない。最近、自分の仕事について、個人商店にとってのモダンとはなんぞやという事を考えていたら、思考の迷路に入りつつあったので、他の業界について考えてみた。仮の解はコンビニなんだけど、生き残る為にはもう少し考えたい。