青井硝子著『雑草で酔う』を読了。5年ほど積読だった。
そこいら辺の雑草を吸った体験をまとめた、ある種のグルメ本との認識だったのだが、読んでみるとニューエイジな内容だったので意表をつかれた。
化学物質で精神をコントロールしようとする人間機械論だ。普通にヒッピー。作中解説にもある通り、90年代、青山正明を思い出した。
現代的なのは、社会適応がテーマだったりするところ。オウム事件以降の文脈は抑えていて、精神世界ではなくてちゃんと現実社会に着地しようとしている。想定される社会適応と方法論は素っ頓狂だけど。
作中、人と話しただけでひどい頭痛に苛まされていたが、キノコで治ったとの記述に喫茶店で大笑いした。著者は大真面目なのだ。