
火曜日、リキッドルームに羊文学のライブへ出掛けた。中規模のライブハウスだが、このバンドはこのくらいの規模の箱が丁度良い。
羊文学のライブに割と頻繁に行くのは、いつ解散になっても不思議はないと考えている為だ。別れの予感が愛想を良くさせるというか。
ドラムの男性が休養中なのだが、インタビュー記事を読むとえらくナイーブで内向的だ。一方、女性達は上昇志向が強い様に見えるので、自意識に乖離が出ているのではないだろうかと邪推している。
まあ、羊文学の楽曲も内向的ではある。その歌詞は出来事をどう感じたのかを語る内容ばかりで、心の中で完結している。怒っているのは分かった。しかし、誰に?という。
これが例えば、松任谷由実の曲を聴くと歌詞はとても映像的だ。情景が目に浮かぶ。にわか雨の中の沈丁花だ。松任谷由実は日本画科出身だから、当然の話ではある。
例えば、中島みゆきも内向的なのだが、楽曲に神話的なスケールの大きさがある。空と君の間に時代はまわる訳です。ただ、彼女の楽曲も情景そのものは浮かばない。むしろ、曼荼羅みたいな抽象芸術を見せられている様な気になる。