自由が丘に鶏の素揚げの店があって、親父の顔は揚げ油の熱で炙られて真っ黒に焼けている。職人の顔だ。
ところで、先週、また銀座のクラブに連れて行って頂いた。みなさん芸能人並みに綺麗なのだが、やたらにギラギラしている。喩えて言うなら、欲望に炙られた様な顔で、覇気があって良い。比べてみると、芸能人は処世の為にギラギラを見せない様にしているのだろうな、なんて事も考えた。
一晩で何軒も行くので、店ごとにキャストの棲み分けがある事も分かっておもしろかった。一流店になると、本業を持ちながら起業の為に夜職をしているという人も数人いて、少し話をしても見かけだけではない事がすぐに分かる。一方、のんびりした店だと、本当にさしすせそしか言わないので、かえって会話に面白味はない。店ごと妙に人のタイプが均質なのだ。
これまた一流店だと、翌朝に必ずご来店ありがとうございましたのメールが来る。ママの教育の賜物だろう。さて、これに倣って、自分もご来院ありがとうございましたのメールをする様になるだろうか?多分、本日中にトランプが餅を喉に詰まらせて亡くなるよりも確率は低い。