エフェソス遺跡

ギリシア遺跡は意外とトルコ領内に存在する。10代の頃にシュリーマンの『古代への情熱』を読んだ思い出があるので、トロイの遺跡を訪ねようかと調べたら、思いの外に地味なので止めた。

それで、エフェソス遺跡を訪ねる事にした。イスタンブールから飛行機でイズミールへ移動して、そこから更に高速バスに乗り換えた。遺跡はセルジュクの街外れにある。

広大な遺跡は素晴らしかった。気分は世界不思議発見である。

世界七不思議で有名なアルテミス神殿は見逃した。調べたらやはり地味なのだ。当時は巨大な建物だったそうだが、焼け跡の柱しか残っていない。

アルテミス神殿は2度焼失しているが、紀元前4世紀、最初に燃やしたのはヘロストラトスという羊飼いの青年だと伝わっている。有名になりたいという動機で放火したそうである。迷惑系YouTuberみたいな奴だ。当時の裁判所は彼を処刑して、箝口令を敷いて名前を抹消しようとしたが、現代まで名前が残っている。

セルジュクは辺鄙な街だが、遺跡と並んでマリアとヨハネの最期の地としても有名だ。住んだ家まで特定されているというのが眉唾な話に聞こえたので検索してみたら、原始キリスト教徒の集落跡が確認されているらしい。地図を見ると陸路では遠過ぎるから、海路で来たのだろうか。

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