山本直輝『スーフィズムとは何か』

道場の先輩から連絡を頂いた。

要件はお前は実力はあるけれど形が汚いからそれをなんとかしろとの激励で、少年ジャンプ的な熱さを感じた。

三大少年漫画誌の作中人物が成長する際、サンデーは超能力、マガジンは根性、そしてジャンプは修行で何とかする。

そんな訳で、修行である。早速、稽古に出掛けて、自分の動いている姿を動画に撮って貰った。形が悪いと言われるのはどの辺りに原因があるのだろうか。自覚がないから進歩しないのだ。

動画を見ると、半身を切るのが不十分だ。前方投影面積が広くなるし、形に立体感がなくなる。間合が詰まりやすいのはそのせいか。後は腕が縮んでいる場所が数カ所あった。そのせいで、相手に届いていない。普段、注意される事そのままではないか。

そういえば、最近、イスラム神秘主義を紹介した『スーフィズムとは何か』を読んだのだが、現地の修行者の間ではジャンプ漫画が人気なのだそうである。例えば、ナルトなどで描かれる師弟関係に共感するそうな。読んだ事はないけれど。

修行はどこかイニシエーション的だ。師がいて弟子がいて、続く道がある。スーフィズムの在り方はお茶や武道などの芸事に近いと紹介されていた。感覚的にはよく分かる。

スーフィズムについては、昔、碩学、井筒俊彦の書籍を読んだ時にはサッパリ分からなかったな。読んでいる間は知的な興奮を覚えるのだが、読後には内容を思い出せないという。理解が出来ていない訳である。IQが20以上違うと会話が成立しないという例の現象だろうか。不思議な読書体験だった。

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