夜の帝王は連れ立って道を歩いていると、客引きが挨拶に来る自由が丘の顔だ。
以前、ウチに通われていたのだが、数年、顔を見なかった。ある夜、酔っ払ってマッサージを受けにオリーブスパへ行ったら、待合室で先生?と声を掛けられた。ふと見たら夜の帝王だったのだが、あんたの整体と真逆じゃないですか、何でも良いんですかと大笑いされたものだ。
さて、当院には帝王とは別に、夜の暴れん坊将軍もお越しだ。その将軍様からコロナに罹患して隔離病棟にいるという連絡を受けたのだが、顎関節症をなんとかしてほしいという依頼だった。
なんとかも何も、病院にいるのでなんとも手が出ない。まずはFacetime越しに体を拝見した。
オカルティックな手法を用いつつ、左腕を遠心力を使って大きく前に回してくださいなどと指示をしているうちに、とりあえず顎関節症は落ち着いた。割と、簡単な腰痛程度なら電話越しでもなんとなかなるものが多い。また、ならないものも多い。
まかない料理みたいなものなので、これで料金を頂くのは自分のポリシーに合わない。コロナ騒動がひと段落したらクラブにでも連れて行って頂こうか。早いご回復を祈念している。
しかし、この病気、胸椎9番左一側だという気がしないでもない。