お越しになられた男性。「大人になりました」とおっしゃるので、どうしました?とお尋ねしたら、性病になりましたとのお返事。じゃあ、私は子どものままで良いですと返して、二人して笑った。昭和の大人物である。
さて、排尿痛と同時に、足首が腫れているというご相談だった。
突拍子もない話だが、実は、足首と生殖器は関係が深い。原因を探していくと、どうやら右の睾丸が腫れている。睾丸と関係の深い胸椎11番にも可動性異常が見つかった。
施術ではまず胸椎11番にパカパカ操法、次に膝蓋骨の外側を調べた。ここには通称を〇△活点といって、性病の調整ポイントがある。発見者の名ではなくて、掛かった人の名前がついているのは御愛嬌。
生殖器に異常があると、硬結といって、凝りの親玉状のものが浮いているのだが、そこには見事な硬結が見つかったので、押さえた。
一連の施術を終えると、足首の腫れは小さくなっていた。ただ、まだ足首が痛いというので、お手洗いに行ってみてくださいとご案内をした。お手洗いを終えると、痛みは減ったそうである。
ところで、この〇△活点には、不思議な事実がある。何年も前の性病が表れている場合があるのだ。勿論、医学的には完治している。ただ、その痕跡を見つけてしまう訳である。
開業したての頃は知識欲が強かったので、ここに硬結を見つけたら、誰かれ構わず確かめていた。ほとんどはクラミジア、稀に淋病があった。その痕跡と同時に、不妊や冷え性という事がままあった。
今でも〇△活点に硬結を見つける事があるが、余計な事は言わずに黙って押さえている。その点では、僕も大人になったのだ。