大家の認知症が進み、後見人の弁護士がビルを再開発の業者に売ってしまった。3年ほど前の話である。そんな訳で、ビルの解体に伴う立ち退きを求められている。2ヶ月前くらいから代替物件を探し始めているのだが、適当な物件はまだ見つからない。
ABCマートに隣接した綺麗なマンションがサロン可だというので、馴染みの不動産屋に問い合わせてみた。そうしたら、施術者も顧客も女性のみ可能だとのお返事があった。私はLGBTだけどダメですか?お客さんもみんな工事中ですと伝えてみたら、厳つい不動産屋の親父さんから俺もそうだとのお返事があった。1LDKと間違えているのではないか。昔のスラムみたいなアパートで営業していた時代を知っているので、どこでも大丈夫じゃないの?とは言って貰えた。
しかし、すっかり自由が丘の不動産事情に詳しくなってしまった。定期借家が増えている。大家が処分を考える年代なのだろう。分譲は高くなり過ぎて買い手もつきにくいらしい。10何年か前なら、損のない、つまり値下がりしそうもない物件を6千万くらいで買えたけれど、今は8千万は要るらしい。空き家も増えているので、そんなに長続きはしないだろうが。意地でも金利を上げない日銀は謎だ。
自由が丘は元から物件が少ないのと、再開発で大家も強気だ。仕事を始めるのに、もうあまり良い街ではないのかもしれない。綺麗なマンションもあるけれど、駅から8分くらいになるので、少し遠い。待合室が要るので30平米は欲しいのだが、90年代半ば以降のワンルームは20平米が基本のサイズなので使いにくい。80年代の物件の方が造りは豪華な傾向がある。
もしかしたら、奥澤か学芸大学、中目黒に移る事になるかもしれない。また、コロナ後に代官山がシャッター街になっているので、狙い目だろうか。もしくはいっそ三軒茶屋か、恵比寿辺りの都心に出てみるか。