へうげもの

2016年に横浜美術館で村上隆のコレクション展があったので、出掛けた。金に飽かせて集めましたという凄いカオスだった。褒め言葉だ。その展示会についてのトークショーの動画がyoutubeに挙がっていたので聴いたら、裏千家の家元の話が無茶苦茶におもしろかった。

ウン百万円?出して手に入れた魯山人ゆかりの志野茶碗を持参して茶会に参加するも、家元はこんな汚い器で飲むんですか?と相手にもしてくれないで、自分の黒織部の器を使って茶会を進める。

後日、先日のお詫びにと京都の茶会に招待してくれたのだが、茶室に入れてくれない。なんだよ、野点かよと不満に思ったのだが、そこの庭の景色があまり素晴らしくて、思わず落涙してしまった。これは庭師の方がやったのですか?と尋ねたら、自分が2時間かけてやったと。

この話には、そのまま古物商のお店に連れて行かれて、初回に家元が見せてくれた黒織部の器を売りつけられたというオチがついていた。色々込々の奥深さに感じ入って、お茶にハマってしまったという趣旨の内容だった。家元については器を入れる袋をシュッと音をさせて締めて、こんなに格好良く袋を締める人を見たことがないという評もついていた。

漫画の『へうげもの』そのままの世界ではないか。

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